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学びのメカニズムを知る

学習中に、生徒の頭の中で何が起こっているのか?同じ動画を見ても、同じ参考書を使っても、同じ年数分の過去問を解いても、その習得には差が出ます。その根本にある頭の中を言語化するためには認知心理学をはじめとする理論が役に立ちます。理論を学ぶことで生徒たちの勉強を見たときに気づくことは多くなります。指導者自身の「目」を鍛えるためにオススメの本を選びました。

認知と思考の心理学

記憶や思考についての研究の世界をわかりやすく概観できます。
短期記憶と長期記憶、ワーキングメモリなどなど学習を考える上ですごく重要な概念が一通り解説されています。
特に素晴らしいのが実験紹介が豊富なところ。
「こんなテストをしたら、こんな成績になりましたよ」
という事例がたくさん載っているので、抽象的な説明だけではわかりにくい言葉も肌感覚で理解することができるようになります。
最後には言語獲得や脳研究についての章もあり、指導者が最初に読むべき1冊として最高の本です。

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認知心理学者が教える最適の学習法

学習を「なんとなく頑張るもの」から、「どうすれば効率的か」が見えるものに変えてくれる一冊です。認知心理学の実証研究に基づき、分散学習・検索練習など科学的に効果の高い6つの学習法を、豊富な図と具体例で丁寧に解説。どんなテクニックがなぜ効くのかが理解できるので、ただ方法を真似するだけでなく、本質的な指導設計や自己学習の助けになります。指導者として「生徒が本当に身につく学び」を支える視点を育ててくれます。

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自己調整学習
~理論と実践の新たな展開へ~

学習者が自分で目標を立て、計画・実行・振り返りを自律的に進める力――これが自己調整学習です。この本は、その理論的な背景と教育現場での活用を、日本の文脈も含めて丁寧に整理しています。動機づけや認知プロセス、発達段階との関連に触れつつ、具体的な教育実践への示唆も豊富。単なる理論書ではなく、教室で「生徒が自分で学ぶ力」を育てたい人に、理論の地図と実践の灯を同時にくれるガイドです。

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自己調整学習の成立過程

「自分で学ぶ力」はどう育つのか――その核心にある学習方略と動機づけの関係を、実証的な視点で深く探った専門書です。学習方略とは学ぶための具体的な手立てのことで、動機づけはそれに向かうエネルギー。その両方がどのように絡み合い、自己調整学習として成立するのかを丁寧に議論し、発達や支援の観点も含めて整理しています。指導者が「なぜある生徒は自立して学べるのか」を理解し、生徒の主体性を支える仕掛けを考える上で確かな理論的土台を提供してくれる一冊です。

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メタ認知
~学習力を支える高次認知機能~

学びが進まないとき、「努力や才能だけ」で説明してしまいがちですが、実は自分が何をどれだけ理解しているかを客観的に見て、学び方を調整する力――メタ認知――こそ学習の要です。本書は、メタ認知がどういう仕組みで学びを支えるのか、認知心理学の幅広い知見をもとに整理しています。自分や生徒の頭の使い方を「俯瞰して理解する力」を育てることで、迷いを減らし、学習の質を高める視点が手に入ります。実践のヒントも含まれ、指導設計の理論的な支えになります。

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メタ認知で〈学ぶ力〉を高める

メタ認知という専門用語が「何を指すのか」から始め、生徒が自分の学びを自律的に進める力を育てる方法までを、読み切り形式で平易に解説。基本概念の説明に加え、具体的な学習法の設計や指導法への応用例も紹介しています。認知心理学の根拠に基づいた学習方略が示されているので、「どうやって生徒の頭の使い方を強くするか」のヒントが見つかります。教育現場での実感と理論を橋渡しする一冊です。

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メタ記憶
記憶のモニタリングとコントロール

記憶にまつわる「ただ覚える」だけではなく、自分が何をどれだけ覚えているかを自覚し、コントロールする力=メタ記憶に焦点を当てた専門書です。記憶のモニタリングと制御のプロセスを丁寧に解説し、なぜ復習タイミングや検索練習が効くのか、どのように記憶戦略を調整すれば定着しやすいのかといった問いに答えています。学習設計や復習指導の理論的基盤を深めたい人に有効です。

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「深い学び」の科学

「深い学び」とは、単に知識を覚えるだけでなく、それを加工し、転用し、自ら問いを立てて探求する学びのこと。本書は「深い学び」の構造を、精緻化・メタ認知・主体性という観点から整理し、学習の質を高める条件とプロセスを解き明かします。具体的な学習活動や授業設計とのかかわりも示され、教育現場で生徒の学びを豊かにするための理論的地図として役立ちます。

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記憶の原理

何かを覚え、必要なときに取り出す――この当たり前のプロセスには、科学的に説明できる「原理」があります。本書では、人間の記憶を支える7つの原理を提示し、覚える・思い出す仕組みを統一的に説明します。例えば、手がかりの重要性や符号化と検索の関係、過度な決めつけが記憶を妨げる理由など、実際の学習で役立つ示唆が豊富です。学習設計や復習のタイミング、教材の組み立てを考える際、「何が起きているのか」を理解していると指導の精度がぐっと上がります。

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考えることの科学

「考えるって、そもそも何?」という素朴な疑問から、人間の推論や判断のクセまでを、驚くほどスッと読ませてくれる新書です。身近な例やクイズのような話題が多く、気づけば「なるほど」と頷きながらページをめくっている感覚になります。思考の仕組みがクリアになると、生徒の誤解や思い込みも見えやすくなる。理論書の入り口としても、読み物としても楽しめる一冊です。

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わかったつもり
~読解力がつかない本当の原因~

一読して「わかった」と思っても、実はその理解が浅いことはよくあります。本書は、その「わかったつもり」がどうして起きるのか、読み飛ばしや先入観などの認知メカニズムとともに丁寧に解説します。深く理解するにはどのような姿勢や思考が必要かを問いかけ、読解力を鍛える視点を提供。生徒がただ「読んだ気になる」状態から抜け出し、本当に意味を捉える力を育てるための示唆が得られる一冊です。

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間違いだらけの学習論

私たちは「たくさん覚えれば身につく」と信じがちですが、実は多くの学習論には落とし穴があります。本書は、受動的暗記や表面的な方法論がなぜ定着・応用につながらないのかを、認知心理学の見地から鋭く問います。有意味学習(内容を意味として組み立てること)の重要性や、知識を深く理解し使える形にするための条件を示し、教育現場での誤解を解くヒントを豊富に提供。生徒が「使える学び」をするための根拠ある視点を育てます。

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英語リーディングの科学

英語リーディング理論を体系的に整理した専門書であり、指導の土台を理論的に支えてくれる一冊です。本書は、英文読解に必要な語彙・構造・背景知識・推論などの要素を章立てで丁寧に扱い、どのように理解が成立するかをデータと研究成果をもとに解説しています。予備知識がない読者でも基礎から理論に触れられるようわかりやすい構成で、これから英語教育やリーディング指導を深く学びたい人に最適です。理論と実践の橋渡しとして、指導設計や評価の見直しにも役立ちます。

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指導法・コーチングを知る

図解 コーチングマネジメント

コーチング理論から実践までを図解で整理した本で、コーチングの本質=相手が自分で目標達成に向けて気づき行動できるよう促す対話の技術を学べます。理論だけでなく会話の流れや関係づくりの構造を視覚化しており、初学者でも全体像がつかみやすい構成です。行動と知識のギャップに着目し、相手の主体性を引き出す支援の設計にも役立ちます。 

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コーチングの基本

コーチングの実践的な入門書で、問いかけ・傾聴・フィードバック・目標設定といった基本プロセスを具体例入りで解説しています。プロのコーチの意図や実際の対話例を通じて、なぜこのスキルが効くのかが体系的にわかります。組織から教育まで活用領域も広く、対話力の基礎を固めつつ、実践で使えるスキルを習得したい人に適した一冊です。 

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プロカウンセラーの 聞く技術 話す技術

プロの現場で培われた対話の技術を、具体例と実践的なコツで学べる一冊です。心構え・態度・言葉の選び方・あいづち・反映・伝え方など、相手の本音を引き出し信頼関係を築く「聞く」技術と、思いを適切に返す「話す」技術を57の極意で整理しています。日常の関係や教育の対話にも応用できる内容で、相手に安心感を与えながら本質的な思考や気持ちを引き出すコミュニケーション力が磨けます。実例が多く、読み進めながら具体的な対話の改善点に気づける構成です。

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いまどきの子のやる気に火をつける
メンタルトレーニング

「やる気が続かない」「集中できない」など現代の学習課題に対し、心理面から実践的にアプローチする本です。目標設定、自己効力感、ストレス対処、注意配分といったテーマを扱い、具体的なトレーニング法やワークが紹介されています。子どもの動機づけや心の状態を理解し、学習環境や日々の関わり方にすぐ生かせる示唆が豊富な一冊です。

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非認知能力を知る

非認知能力

非認知能力とは、テストの点数や知識だけでは測れない、人の行動や学びを支える心の力の総体です。本書は、その概念の起源・構成要素(例えば意欲、自制心、協働性など)・測定の方法と、教育や育成との関係を丁寧に整理しています。学習の継続、対人関係、困難への対処など、生徒のパフォーマンスに深く関わる力として、非認知能力の科学的基盤を押さえたい人に最適です。実証研究にもとづく議論が教育設計や評価の見直しに役立ち、単なるスローガンではない育成の視点を提供してくれます。

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GRIT やり抜く力

この本が示しているのは、「頭の良さ」やテストの点数よりも、目標に向かって粘り強く取り組み続ける力のほうが、将来の成功をよく予測するという事実です。GRITとは、興味や情熱を持ち続けながら、困難があっても投げ出さずに努力を積み重ねる力のこと。研究では、学力やIQよりも、こうした姿勢が進学・仕事・達成度に強く関係することが示されています。GRITは非認知能力のひとつとして、学習の継続や挑戦を支える重要な要素であり、教育現場で「伸び続ける生徒」を育てる視点を与えてくれる一冊です。

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データや実態を知る

データで読む教育の論点

日本の教育を取り巻く現実を、感覚論ではなく統計データであぶり出す一冊です。子ども・家庭・学校・若者・社会の5つの分野の指標を多角的に分析し、教育の課題や不都合な真実を可視化します。議論や感情ではなく、数字にもとづく教育論の土台を学べるため、教育政策や現場の施策を考える際の確かな基盤となります。根拠に基づいた教育改善の視点を身につけたい人に最適です。

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子どもの学びと成長を追う

累計2万組の親子を対象にした大規模パネル調査をもとに、子どもの生活・学習・発達・人間関係・保護者とのかかわりなどを多角的に追跡した実証研究です。学年ごとの学習行動や意識、語彙・読解力、進路選択の実態から、家庭環境や親の関わりが成長・学力形成にどう影響するかを丁寧に分析しています。単なる理論書ではなく、現場の実態を数字と分析で読み解くことで、教育現場での関わり方や指導設計への示唆が得られる一冊です。統計データと実践知見を結びつけた、根拠ある教育理解の基盤として活用できます。

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「学力」の経済学

教育の成果や方法を、熱意や成功談ではなくデータと経済学の手法でものごとを考える視点で整理した一冊です。勉強の価値、ご褒美の使い方、少人数学級の効果、教員の質など、教育現場でよく議論されるテーマを、科学的根拠に基づいて問い直します。教育効果の大きさや何が本当に効くのかをデータで理解し、指導設計や教育制度を考える際の裏付けとして役立ちます。エビデンス志向の教育理論入門としても優れています。

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「つながり格差」が学力格差を生む

学力格差と経済的格差を結びつける従来の見立てに一石を投じ、家庭・地域・学校といった日常の「つながり」の質が学力形成に大きく影響するという視点を提示します。離婚率や不登校率といった指標をもとに、社会関係資本の豊かさが子どもの学びにどう作用するかを検討。単なる所得差では説明できない学力格差の根本原因にも視野を向ける新しい教育社会学の論点です。

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AI vs. 教科書が読めない子どもたち

AI技術の現状と限界を明確にしつつ、日本の中高生の基礎的な読解力の弱さを鋭く問う一冊です。AIは(現時点の技術では)計算・パターン認識が得意なだけで、人間のような意味理解はできません。読解力が不足していると、AIの台頭による職業構造の変化に対応できなくなる可能性が指摘され、読解力を基盤とした教育の再設計が必要だと論じられています。教育の本質的な課題を未来志向で読み解く議論が豊富です。

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読書と言語能力

読書が言語能力(語彙力・文章理解など)にどれほど影響するのか、その因果関係とメカニズムを教育心理学の視点で丁寧に検討した専門書です。単に読書量を増やすことがよいという直観にとどまらず、どのような読書が言語力向上に寄与するか、認知科学的なプロセス(用法に基づく学習)を示しながら解説。理論と実証研究を併せて扱い、言語教育や読書指導を根拠あるものにするための知見を提供します。

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怠けてなんかない!

文字を読む・書く・覚えることが困難な学習障害(特にディスレクシア)を、科学的知見と豊富な事例で丁寧に解説した一冊です。困難の背景にある認知プロセスの特性をわかりやすく説明し、「ただ怠けている」と誤解されやすい行動がどのような困難から来ているのかを明らかにします。教育現場で見られる具体的なつまずきや支援の工夫例も紹介され、誤解を解きながら適切な関わり方を考えるヒントが得られます。生徒の行動を特性として理解し、実践的な支援につなげたい人に最適な入門書です。

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発達障害に気づかない大人たち

子どもだけのものと思われがちな発達障害が、実は大人にも多数存在する――その実態と影響をわかりやすく解説した新書です。片づけられない、話を最後まで聞けない、衝動的になるなど、日常で見過ごされがちな行動の背景にある特性を具体例を交えて説明し、ADHD、アスペルガー症候群、学習障害などを総合的に扱います。著者自身の体験も織り込みながら、大人になってからの発達障害が社会適応や人間関係にもたらす影響、診断や支援のあり方、日常生活での対処法まで網羅し、発達障害への理解を深める入門書として最適です。

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発達障害

本書は、ASD(自閉スペクトラム症)・ADHD(注意欠如・多動性障害)・アスペルガーなどの特性を、最新の医学的知見と豊富な具体例で解説する入門書です。「人の気持ちがわからない」「同じ失敗を繰り返す」「極端なこだわり」といった行動の背景にある認知特性を、多方面からわかりやすく説明しています。ドラマや小説のキャラクター例など親しみやすい例示もあり、専門用語が苦手な人でも読み進めやすい構成です。発達障害への誤解を解き、教育現場や日常の関わりで特性を理解し支援につなげるための基礎知識として活用できます。

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その他

測りすぎ

~なぜパフォーマンス評価は失敗するのか?~

学力テスト、模試、偏差値――教育現場では「測ること」で生徒の状況を把握しようとしますが、本書はその測定の負の側面に目を向けます。測定が目的化すると、本来の学びや成長が歪められ、比較や序列化が強まる危険性を提示。指標としてのスコアが、学習のプロセスや思考の質を見えにくくする構造が実証的に議論されます。教育の効果や評価をどう設計し、何を大切にするべきかを根本から問い直すための視点が得られる一冊です。

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人工知能は人間を超えるか

AIは単なる バズワード ではなく、人間の知能の一部を形式化・自動化する技術として急速に進化しています。本書は、AIの基礎理論(機械学習・深層学習・強化学習など)を丁寧に解説し、「何ができて何ができないのか」を冷静に整理します。教育現場にとって重要なのは、この区別と限界を理解することです。AI時代に求められるのは「ツールとしてのAI」ではなく、人間の思考・創造・問いを育てる教育設計。本書は、AIを教育の文脈で捉え直し、未来の学びを考える土台を築いてくれます。

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