「成績が上がる人と上がらない人の違いは何だろう?」

これはこの業界にいたら何百万回と考える問いです。

この問いには色んな角度から色んな答えを出すことができます。

今回はその中でも最もシンプルなところから、

成績が上がる人はこんなことをやってるよ

というのを2つ紹介します。

たった2つです。でもこのシンプルなたった2つのルールを守るだけで、勉強の質は一気に高まります。

自分はできているかな?

と自問自答して下さいね!

狙いを持つ

まず、勉強ができる人は

「一生懸命勉強したら、なんか高得点が取れた」

みたいな曖昧な点の取り方はしていません

「次のテストで出題されるのはこの範囲だな。じゃあこれだけのパターンを網羅していれば80点は取れるだろう。じゃあ今日はこれとこれを習得しよう」

といった感じで、テストに対して、その日の勉強に対して明確な狙いを持っています。

この力をつけるためには塾にある

こんなツールを活用しましょう。

歴が長い生徒たちは知っていると思いますが、僕はこういうツールを作るのが趣味で、今回のも最近ちょっと改良しました。

こんな感じで

・科目
・目標
・習得すべき内容

を書いていきます。
・習得すべき内容
に何を書いていいのかわからないという人は使っている問題集を参考にして下さい。

たいていの問題集は

こんな感じで項目名が振ってあります。
これをそのまま採用して書いておけばOKです。
(高校生ならチャートとかスクランブルみたいな網羅型の問題集が便利です)

ただし、ただ書き写す作業にはならないように!

大事なのはプランシートを作り上げることではなく、自分自身のアタマで習得すべき事項を把握しておくことです。

問題集を参考にする場合でも問題一つずつにしっかり目を通して

「こういうタイプの問題ができるようになればいいんだな」

と確認しながら作るようにしましょう。

たしかめる

さて、狙いが定まったら勉強を開始しましょう。

ここにも一つポイントがあって、勉強というのは「やる」ことが目的なのではなく「できるようになる」ことが目的だということ。

生徒の中には

「昨日1時間勉強しました!」
「ワークを5ページ進めました!」

みたいなことを報告してくれたりする人がいるんですが

「そうか、じゃあ、できるようになったの?

と尋ねると

「え、わかりません…」
「自信ないです…」

と答えたりします。

こういう生徒の中では
・勉強をする(時間を過ごす)
・ワークを進める
・書く(ノートを埋める)

ということ自体が目的になってしまっていて、

勉強ってそもそも何かができるようになるためにやっている

という前提が頭から抜けてしまっているんですね。

こうなると勉強は空回り。
非常に効率の悪い時間を過ごすことなってしまうし、これが大学受験だったりするとマジで死活問題なんです。
(大学受験生の中には1日何時間も勉強して、塾でもたくさんの授業を取って、テキストもどんどん進めていても成績が上がらない人がたくさんいます。これは勉強が空回りしてしまっている状態です)

で、勉強ができる人はこれを上手に避けています

どうやって避けているかと言うと結構簡単で

たしかめる

ということをやっているだけです。

英単語を覚えたのなら、自分でテストしてみる。
数学の解法を覚えたのなら、同タイプの問題を自力で解いてみる。
社会の用語を覚えたのなら、一問一答問題集をやってみる。

などです。

勉強したら、たしかめがセット。

これをクセづけましょう。

ちなみにそのためのツールも最近開発して

これです。

・何ができるようになるための勉強なのか?
・どの教材のどの問題で勉強するのか?
・どの問題を解いて成果を確かめるのか
・確かめの結果はどうだったか?

を記入できるようにしています。

最終的にはこういうツールは使わずに、頭の中で把握していて当たり前にして欲しいんですが、最初は補助的にこういうのを使っても良いでしょう。

課題解決能力に繋がる

こういうプロセスを面倒に思う人もいるみたいです。

受験業界には特に、こういうカリキュラム設計みたいなことは講師の仕事という考えがまだ根強く残っていて、ほとんどの塾では

何をすればいいかの分析も指示も塾がする。
生徒はそれをひたすら実行する

という形式を採っています。
ただ、ぶっちゃけ

それじゃ成績上がらないんですよね…。

既存の塾で成績が上がったいる人は、塾の指示を素直に聞いているように見せかけてそれを主体的に取捨選択している人です。
今回解説した
・狙いを持つ
・たしかめる

自分の力でやっている人なんです。

そしてこれこそが、社会で学歴が重要視される理由だと僕は思っています。

受験に合格する仮定で
合格するためには何が必要なのか?
を分析し、そのために必要な要素を洗い出し、一つ一つ潰していく。
その結果として成績が上がり、合格を勝ち取っているのです。

これって要するに社会でいう課題解決能力ってヤツです。
仕事なんてこれの連続です。
そしてこれからの社会ではそれを一人で成立されられることが前提です。

学歴が高い人というのは、こういう課題解決能力を身につけている可能性が高いと思われているわけです。
(もちろん全員ではありませんし、学歴よりもっと良い指標があるのかもしれません)

ウチで伝えている学習法というのは、単なる記憶術とかそういう話ではなくて、こういう本質的な力を伝えているつもりです。

今回紹介した

・狙いを持つ
・たしかめる

をクセづけるだけでも確実に成績は上がりますし、その過程で培う力は社会に出た時に必ず武器になります。

中学生はツールの補助を使って、高校生でも慣れていない人はツールを使っても良いですが、できればツールなしでも自己管理できるようになりましょう!