例えば「心許ない」という言葉を覚える時。
辞書をひくと「頼りなく不安で、心が落ち着かないさま」と書いてあります。
だからといって
心許ない = 頼りなく不安で、心が落ち着かないさま
と覚えようとしても、なかなか覚えられません。
何より使いこなせないし、読みこなせない。
「心許ない」を覚えたいなら、自分の中の「心許ない」という感情(感覚)を見つけなければいけません。
辞書に書いてある意味というのは、あくまでそのヒントに過ぎません。
言葉を覚えるというのは、自分の中にある感情や感覚や概念なんかに名前をつけるということ。
完全に外から取り込んでいるワケではなく、元から内側にあるものなのです。
だからこそ、生徒たちには色んな経験をして欲しいと思います。
色んな経験をして、色んな概念に触れ、色んな感覚を味わう。
そうやって自分の内側にあるものを増やしてこそ、言葉を覚えることができます。