わからないにも色々ある

勉強をしていると、いろいろな「わからない」に遭遇します。

そんな時、どうしてますか?

「わからないものは、先生に聞くものだ」
と思い込んでいませんか?

もちろん質問も相談も大事なんですが、
残念ながら、それだけでは勉強はできるようになりません。

「わからない」と一口に言っても
そこにはいろいろな原因があります。

勉強が上手な人は自分の「わからない」をちゃんと分析して、適切な質問の仕方ができる人です。

今回は、勉強していたら出会ういろいろな「わからない」をまとめました。
ケース別で解説しているので、自分の「わからない」はどれにあたるのか?
それを見極める目質問力を養うための参考にして下さい。

1.勉強のやり方がわからない|やってみたけど迷いがある

勉強のやり方は、みんな迷うところですよね。
特にウチは学習法の専門塾ですから、そういう相談はすごく多いです。

「今こういうやり方なんですけど、合ってますか?」

みたいな相談です。

これは非常に素晴らしい状態で、
何が素晴らしいかというと
既に自分から行動できている
ということです。

それが勉強の基本なので、あとは相談しながらどんどん改善していきましょう。

勉強法を質問・相談する際には
「なぜその方法にしたのか?」
「やってみて感触はどうか?」
「改善のアイデアはあるか?」

などを言えるとなお良いです。

2.勉強のやり方がわからない|何も試していない

「自分なりの行動」をとる前から勉強法を尋ねてしまう人は注意が必要です。

これに関しては保護者の方からも稀に
「勉強のやり方がわからないと言っているので教えてあげて欲しい」
というリクエストを頂きますが、
このタイプの生徒は、はっきり言って99%はやり方はわかっています
(それが完璧な方法であるかは別にして)

例えば
・ワークをやる
・教科書を読む
・英単語や漢字をたくさん書いてみる
みたいな勉強が普通に生きていて思いつかないワケがないですから。

これは少し厳しい言い方をすれば
「がんばりたくない」
とか
「間違えたくない」
の言い換えなんだと思います。

ただ正しい勉強法を教えればOKという話ではなくて、
根底にマインドの問題があります。
そこを無視して勉強ができるようになるのは難しいでしょう。

さて、この状態に自覚がある人は、まずは自分なりに行動することからスタートしましょう。
そのときに
①「なにができるようになりたくて、その勉強をしたのか?」
(英単語を覚えたい、図形の応用問題が解けるようになりたい……など)
②「やってみて、成果や感触はどうだったか?」

をよく考え、観察しながらやってみて下さい。

マインドを変えるためには、まず
自分を観察しながら勉強する
という意識をつくるところからです。

3.問題の解き方がわからない|考えずに白旗

これも2と同じです。
「がんばりたくない」
が先に来てしまって、考える意欲をくじいているパターンです。

背景には勉強に対する考え方の問題があります。

「勉強とは、先に方法を提示してもらって、自分はそれを実行するものだ」

という受け身の考え方が染みついてしまっていると、この状態によく陥ってしまいます。
そうではなくて

「勉強とは、自分なりの答えを出し、それを修正していくもの」

という能動的な考え方に切り替えましょう。
これは勉強に限らず、日常でもスポーツでも仕事でも、同じことが言えます。

なので、このタイプの「わからない」になったら、間違っても良いので自分なりの考えを書いてみましょう。
その上で

「自分は…………と考えて、この答えにしました。どこがおかしいですか?」

みたいな質問の仕方を身につけると良いですね。

4.自分の答えに自信が持てない

自分なりに考えて、答えてみて、それが正解だった。
そんな時ほど

本当にこれでいいのかなぁ?

と思ったりするものです。
これはむしろ素晴らしい状態

正解してるのに自信がないというのは、自分なりの仮説を立てることができた証拠でもあります。
(答えややり方を教えてもらって正解しただけでは、そうはならないですから)

そういう人は

「自分は…………と考えて、一応正解だったんですけど、考え方も合ってますか?」

みたいな質問をします。

非常にレベルの高い質問の仕方なので、どんどんして下さい。

もっと欲張るなら、参考書やネットでいくつかのやり方を調べてみて、自分の考えと比べてみるなどすると、より力がつきます。

5.解き方をなぞっただけ

数学や英語は特に、ワークの解説のところを真似していたら問題は解けてしまったりします。

テストと違って、ワークは
「2次方程式のページなら、2次方程式の問題ばかり」
「不定詞のページなら、不定詞の問題ばかり」

になっているので、ぶっちゃけ意味がわかっていなくても正解だけできたりします。

このときにも

「解き方をなぞったら正解したんですけど、なんでこの解き方なんですか?」

とか

「この公式って、なんでそうなるんですか?」

みたいな質問ができればセンスあり。

できれば自分なりに仮説を立ててみたり、参考書で調べるなどの努力はしたいですが、
自己解決が無理ならすぐに質問しましょう。

6.知識がないからわからない

勉強の中には
知らないとどうしようもないこと
もあります。

hundredが「百」という意味であること。
偶数が「2で割れる数」という意味であること。
荘園が「貴族や寺社の私有地」を意味すること。

これらは、知らない人が何時間考えても答えは出ません。

問題を解いていて
「この言葉の意味を知らない以上、どうしようもないな」
と感じたらさっさと答えを見て下さい。

ここまでは
勉強が上手い人はたくさん考えている
という内容を書いてきましたが、それだけでなく
考えても仕方ないものには一切時間を使わない
というのも勉強の技術です。

もちろん
「どうにか前後の文から意味を推測できないか?」
「仮にこの言葉がこういう意味だったとしたら、答えはどうなるか?」
みたいな推論は大切です。
これはやった方が力がつきます。

その上でもわからないもの、そもそも推論のしようがないものなどは下手に時間を使わず、早く答えを見ることを心掛けましょう。

7.実感が湧かない

例えば物理で
「重たいものを動かすには強い力が必要です」
と言われたら、
これは「そりゃそうだ」と実感を伴って理解できると思います。

でも
「たくさん電流を流すには強い電圧が必要です」
と言われたら、
「そうなのか」とは思っても実感が湧く人は少ないでしょう。

本当の意味でのわかるは前者。
つまり実感を持ってわかるということです。

だからそれを目指したい。
目指したいんですが、どうしても日常で馴染みのないものについては実感が湧きにくいものです。

電気のこと。火山のこと。深海生物のこと。
アフリカの文化や、平安時代の暮らし。
学生にとっては政治や経済も実感が持てないと思います。

これは残念ながら無理だと割り切って勉強を進めなければいけない時もあります。

これも「知識がない」のときと同様に、下手に時間を使いすぎずに進めて下さい。
繰り返し勉強している中で、少しずつ実感が持てるようになってきます。

ちなみに、指導者に相談してみたら、比喩などを使って解説してくれるかも。
そしたら、実感を持てるのが少し早まる可能性はあります。

8.解説についていけない

数学などでは、解説に途中までついていけても、ある瞬間に急に意味の繋がりを追えなくなることがあります。

これは計算途中に数学的なテクニックを使っていたりするからです。
それが見抜けないと解説についていけなくなります。

似たようなことは他の科目でも起こります。
論理の飛躍についていけない。
話が飛んだ感じがする。

特に高校レベルだと、解説にすべて書こうとすると参考書が尋常じゃないページ数になってしまうので、著者が

「これぐらいは、わかるよね?」

というところはスキップされて、結果だけが提示されます。

これも自力で考えることが前提ですが、どうしても無理なら

「この行まではわかったんですが、ここから次の行にどうやって変形するのかわからないです」

みたいに質問できるとスムーズです。
この質問をつくるまでにある程度頭の整理ができるので、単に

「この問題がわかりません」

と質問するよりも学習効果が高くなります。

まとめ

全部で8通りの「わからない」を紹介してきましたが、いかがでしたか?
身に覚えがありましたか?

勉強してたら「わからない」なんて当たり前にあります。
大事なのは考え方です。

「わからない」

無理(思考停止)

人に聞く

これが普通という考え方だと、勉強はなかなかできるようになりません。

勉強は、わからないと思ってからが本番です。

「なぜ、わからないのか?」
「どういう種類の”わからない”なのか」

自分を観察する目さえ養えば勉強はなんとかなります。

これを機に、自分の勉強を深く観察できるようになってください。